週末土曜日、丸善インテックアリーナにJTサンダーズの応援に行って来ました。
(その試合JTvsパナソニックのレポートはこちら)
もう1ゲームは、ここ大阪をホームとするサントリーサンバーズvs大分三好ヴァイセアドラー。
昨年まではあまりサントリーというチームに関心がなかったのですが、今季はチームの雰囲気が一味ちがう!
よくまとまった感のある今季のサンバーズを見るべく、会場に残ることにしました。
というわけで、11月17日の現地観戦レビューです。
サンバーズ・スペシャルカウントダウン!
サンバーズはホームゲームの時、アップ時間に選手たちのリクエスト曲を紹介するコーナーを作っているんですね!
これ、ファンが選手を知れていいサービスだなと思いました。
この日のテーマは「朝聴くならこの1曲」的なもの。
よく知らない洋楽が多い中、喜入祥充選手のリクエスト曲がかかった瞬間、私はきゅーんとしてしまいました。
MONKEY MAJIKの『空はまるで』!
個人的に大好きな思い出の曲なので、懐かしいやら嬉しいやら。
しかも感動している間にもう一度この曲が!
なんと松林憲太郎選手も同じ曲をリクエストされていたんです。
確かに朝にふさわしい爽やかなメロディー&歌声ですよね!
お二人に一気に親近感がわいたひと時でした♪
個人的な見どころ
守備に長けた技巧派プレーヤーが好きな私は、やはりサンバーズの藤中謙也選手に注目しています。
今季からプロに転向され、またチームのキャプテンになりましたね。
こういう、バレーがめちゃくちゃ巧い選手の動きをずっと目で追うのは、ボールだけを目で追うのとはまた違う面白さがあります。
サーブレシーブにスパイクに、光る技術をじっくり見たいと思います。
大分三好は昨季のV・チャレンジリーグI準優勝により、今季からV1リーグに所属するチームです(Vプレミアリーグへの昇格経験はあり)。
初めて見るチームなので、どんなバレーを展開するのかが楽しみです。
第1セット
この日、サンダーズは喜入祥充選手をリベロとして初めてスタメン起用。
またミドルの小野遥輝選手も2度目のスタメン出場と、若手を積極的に使ってきます。
二人ともスタートから動きがよく、しっかり働いておられました。
注目していた藤中選手はストレートもキレキレだし、力を抜いて打った球もコースにしっかり決まる。
ブロックが見えてるってこういうこと!という感じで、相手が2枚ついてきても必ず切っていましたね。
低い姿勢のレセプションで相手サーブを正確にさばき、素早くスパイクに入っていく一連の動きがとてもきれいでした。
大分三好はサンバーズの攻撃に対処しきれず、ノーマークで打たれたり二枚の間を抜かれたりする場面が目立ちました。
サンバーズにサーブミスも目立ったのですが、25-18で1セット目は終了です。
第2セット
2セット目になり目も慣れてくると、一人一人の選手や各チームの雰囲気がよく見えるようになるもので、俄然面白くなってきます。
中でもムセルスキー選手の上手さが光るセットで、助走の間に合わないような低いトス・速いトスを本当に上手く決めています。
コースに必ず工夫があって、渋いです。
しかもコミュニケーションもしっかりとれてチームに馴染んでいますよね。
大分三好ではヤカン・グマ選手が気を吐いていました。ルワンダ出身、195cmのオポジットです。
三好ではこのグマ選手に上がるトスが圧倒的に多く、決定力が素晴らしかった!
パワーもすごいのですが、ブロックアウトを狙ったスパイクも多く、得点を量産していました。
1セット目よりも競った展開で、藤田裕城選手の速攻やグマ選手の強打、マーク・エスペホ選手のサーブなどで連続得点し、15-14と三好が逆転するシーンも!
三好はアップゾーンにいる控え選手のムード作りも素晴らしく、よく声を出しコート内をサポートしているように感じました。
このセットの流れを決定付けたように見えたのは、サントリー星谷健多朗選手の会心のブロックで取った18点目。
三好のパイプ攻撃を読んでいて、ドンピシャ!
19点目を決めたのも彼で、コートが一気に明るくなりました。
その後、三好にはもったいないサーブミスもあったのですが、ムセルスキー選手の強打を拾い、繋いで繋いでラリーを制した20点目は素晴らしかったです。
サンバーズのホームである会場からも温かい拍手が起こりましたし、ますますチームも盛り上がります。
しかしムセルスキー選手が問答無用の一発で黙らせ、最後も彼のサーブで崩したところを星谷選手がダイレクトを決め、25-23でサンバーズがセットを連取しました。
第3セット
第3セットはスタメン起用された加藤久典選手がブロックとクイックを決め、序盤から流れを作ります。
レフトの藤中&栗山選手はキレッキレだし、ここぞという時はムセルスキー選手が確実に仕留めるし、立体的なバレーを展開するサンバーズ。
一方、なんとか繋いでグマ選手に集める大分三好は、やはり苦しそう。
二回目のテクニカルタイムアウトは16-8とダブルスコアで迎え、19-9まで点差が広がります。
すると荻野監督は、小川猛選手や秦耕介選手を投入(私は秦選手を初めて見たのですが、サーブレシーブが上手いですね)、若手に活躍の場を用意します。
しかし10点リードされながら「まだまだ!」という声がチーム内から出ているのが三好の素晴らしいところ。
私はこういう声をよく出すチーム、劣勢でも自分たちでまとまろうと努力するチームが好きですね。
実際、三好はここから追い上げるんです。
キャプテン高山伸悟選手のスパイクや、セッター藤岡諒真選手のサービスエースもありました。
リベロ辻口智也選手の好レシーブからもぎ取った17点目には、どちらを応援するでもなく見ていた私も、思わずガッツポーズ!
グマ選手もコース打ちで応えます。
最後は地力に勝るサンバーズが25-19で勝利しましたが、最後を締めた栗山雅史選手!
この日の栗山選手の決定率はすごかった!
9割を超えていたのではと思うほど、確実に決め切っていましたね。
まとめ
大阪はサントリーのホームということもありますが、サンバーズサポーターの方々の”チームを支えている感”をひしひしと感じました。
応援団がまとまっているサンバーズに対し、今季V1リーグ所属となった大分三好の応援団は三人でした。
ホームが九州なのと知名度が低いので、どうしてもアウェイの応援席は寂しくなるのでしょう。
でも最後には勝利したサントリーにきっちりエールを送っていて、見ていて清々しかったです。
負けていても声を出し気合を入れていくチームの態度に私も応援したくなりましたし、ファンが増えて欲しいと思います。
1つ前の試合ではJTサンダーズがあっけなく敗れてしまい、その負け方に思うところがありましたが、同じストレート負けでもこの日の三好のような戦い方だとチケットを買って見た甲斐があるものです。